納品後のサイトをクライアントが修正変更を加え管理し、大掛かりな修正や難しそうな点のみ制作会社に依頼すると言うのはよくあるパターンです。ただこうした作業の場合には制作会社にとって、またクライアントにとっても大きな落とし穴が存在するのです。それはここ数年食品業界でも問題になっている「トレーサビリティ」です。

Wikipediaによると「トレーサビリティ(英:traceability)とは、物品の流通経路を生産段階から最終消費段階あるいは廃棄段階まで追跡が可能な状態をいう。日本語では追跡可能性(ついせきかのうせい)とも言われる。」と説明されています。

「制作会社に部分修正を依頼したら全体のレイアウトが狂ってしまった。」「検索エンジンにいきなり表示されなくなってしまった。」などと言う話を聞くことが時々あります。また実際弊社もそうした経験があります。

私の経験上こうした状況のほとんどは、お客様がドキュメント宣言やCSSやJavaScriptなどを理解や相談をせず、何らかのオーサリングソフトで変更を加えていたことの原因が大半です。実際は制作会社に依頼する前から、きっと何らかの不具合が生じていたはずなのですが、それまで詳細な確認をしていなかったため、制作会社が手を加えて戻ってきた納品物を確認した時、初めて不具合に気づくのだと思われます。そこで「制作会社のミスだ!」というパターンかと思います。

こうしたトラブルを防ぐためにも時系列に、かつ誰が作業したものなのかを明確にしてバックアップをとって一定の期間保存しておくことは助けになります。ただし最も重要なこととして、そうした表示ミスを適正に戻すための提案を準備しておくことは親切なことでしょう。

制作会社として管理の点でも「プロ」としての仕事をしていきたいですね。

By komatsu